ピシアステクノロジーズ

Focus Areas

品質管理における不正防止

不正のトライアングルを
システムで抑止する


「不正のトライアングル」をご存じでしょうか?
人が不正をする仕組みをモデル化したもので、米国の犯罪心理学者であるDonald R. Cresseyが犯罪者への調査を通して導き出した要素を、
元米国会計士協会会長であるW. Steve Albrecht博士が図式化したものです。
このモデルでは、「機会」「動機」「正当化」の3つを不正リスク要素と定義しています。

昨今問題となっている製造業の品質不正をこのモデルで考えてみました。
品質管理部門に於ける機会・動機・正当化は、以下のようになると考えます。

不正のトライアングル 品質管理部門に於いては・・ なぜか?
機会
-手段や環境が整っている
  • データを改ざんできる
  • サンプルを入れ替えられる
  • 分析手順を変えられる
  • データを改ざんしてもバレない
  • サンプルを入れ替えてもバレない
  • 分析手順を守らなくてもバレない
動機
-不正に至る内的な誘因
  • OOSが発生すると怒られる
  • OOSが発生するとCAPAに手間がかかる
  • OOSが発生すると出荷できず、会社・取引先に迷惑が掛かる(風評被害も発生する)
  • OOSが分析員の責任になっている
  • CAPAを実行するだけのリソースがない
  • 会社はOOSがないことを前提にしている
正当化
-不正を合理化する思考
  • 誰も責任を取らないので、自分が泥をかぶる
  • 会社は自分を評価していない
  • 逸脱に気付く仕組みがない
  • OOSが発生しても誰も助けてくれない
  • 重要度見合う正当な報酬・評価を受けていない
  • 分析員に気付きを与える仕組みがない

一方で、品質不正が起こった企業のプレスリリースを見ると、多くの場合、対策として「ガバナンスの強化」「手順の見直し」「教育」などが挙がっています。 これは、品質管理担当者への監視を強化することや、意識を変えることを目的としていると思われ、品質管理担当者への不信感や信頼の欠如が感じられます。
では、監視の強化や意識を変える教育などを実施すると、不正のトライアングルはどう変わるのでしょうか。
以下のように分析してみました。

不正のトライアングル 品質管理部門に於いては・・ 監視・教育の強化で起こること(例) リスクの変化
機会
-手段や環境が整っている
  • データを改ざんできる
  • サンプルを入れ替えられる
  • 分析手順を変えられる
  • 機会は減らない
変更なし
動機
-不正に至る内的な誘因
  • OOSが発生すると怒られる
  • OOSが発生するとCAPAに手間がかかる
  • OOSが発生すると出荷できず、会社・取引先に迷惑が掛かる(風評被害も発生する)
  • 監視・教育に時間を取られ、OOSはより困ったものになる
  • OOS発生時に、より多くの手間がかかるようになる
より強いプレッシャーを感じる為、リスクは増加する
正当化
-不正を合理化する思考
  • 誰も責任を取らないので、自分が泥をかぶる
  • 会社は自分を評価していない
  • 逸脱に気付く仕組みがない
  • 責任を押し付けられたと感じる
  • 会社はさらに理解してくれなくなった、と感じる
より不遇になったと認識する為、リスクは増加する

弊社の考えでは、監視・教育を強化しても機会は減りません。
それどころか、動機や正当化のリスクは向上してしまうため、より不正が発生しやすくなるとも考えられます。
監視・教育は、解決策のひとつではあるものの、これだけでは十分でないことが不正のトライアングルから分かるのではないでしょうか。
私たちPITHIAS Technologiesは、価値ある製品と独自のコンサルティングサービスで、品質管理担当者がより働きやすい環境を作ることにコミットします。

構想策定フェーズ

システム構築フェーズ

コンサルティングサービス QCラボコンサルティングサービス
あるべき姿を関係者全員で創出する
  • 組織の目的と役割と責任の整理
  • 課題・制約(規制)の抽出
  • あるべき姿と実現手段
  • 目指す効果とやるべきこと
システム導入コンサルティング
発注者とベンダーのギャップを解消する
  • プロジェクト管理
  • 要件定義
  • ベンダーコントロール
  • バリデーション支援
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